顧客属性

顧客属性の種類と活用方法

顧客属性
顧客属性を把握することで効率的なマーケティングが可能になる

はじめに

あなたは、自社の「優良顧客の割合が顧客全体の何%なのか」をご存じでしょうか?顧客の属性を知ることができれば、顧客のことをさらに理解することができ、顧客分析ができれば自社における状況や競合他他社との比較が明確になります。その結果、効率的な施策へつなげることができます。今回は、効率的な施策につなげるために顧客属性の基礎知識から顧客分析の方法などをご紹介します。

顧客属性とは

顧客属性とは、顧客が持っている性質や特徴を分類した顧客関係管理上の関連データです。例えば、顧客の年齢や性別、地域、職業、学歴などの情報です。そのほかにも、顧客属性に数えられる要素はいろいろとあります。

集める情報が多いほど、顧客個人の具体的なイメージが明確に捉えられ、セグメンテーションも詳細に設定でき、自社が対象とするターゲット層やニーズの解像度が高くなります。目的に合った手法で戦略に役立つ顧客セグメンテーションを作ることが、顧客情報を扱う上で最も重要なポイントです。

顧客属性は「静的属性」と「動的属性」の2種類に分類できます。自社が求めている属性を決めるとき、カテゴライズしやすいようにどんな要素がどの属性に分類されるのかチェックしておきましょう。

静的属性

静的属性とは、顧客の生涯変わらない情報です。静的属性に属する条件は「特別な事情がない限り今後、変化しない情報」であることです。例えば以下の情報が静的属性に分類できます。

  • 出身地
  • 生年月日
  • 性別

静的属性は特別な理由がない限り、一生を通じて変わることがないため、一度データ収集すれば更新の必要がほとんどありません。そのため、顧客属性の中で比較的管理しやすい部類といえます。静的属性は自社の「年齢層別の人気商品」や「男女別の顧客数」、「県内外での利用状況」などの把握に活用できます。自社の商品やサービスに対する根本的な分析に役立ちます。

動的属性

静的属性とは、将来的に変わる可能性がある情報です。動的属性に属する条件は「いつ変わってもおかしくない情報」であることです。そのために情報の定期更新が必要です。動的属性のカテゴライズは幅広く、業種によって集める要素は異なりますが、中でも代表的な属性の種類は以下のとおりです。

  • 年齢
  • 名前
  • 職業
  • 現住所
  • 世帯構成
  • ライフスタイル
  • 趣味
  • 価値観

例えば、年齢は毎年変わりますし、名前は結婚などで名字が変わる人がいます。特に趣味や価値観などは心理的情報と呼ばれ、顧客の取り巻く環境や気持ちの変化によって左右されるため、その変化を見逃さないようにしましょう。

マーケティングセグメントで利用する4種類の顧客属性

次にセグメンテーションに用いる4種類の基本的な顧客属性についてどのようなデータが属するのか詳しくご紹介します。

  • 地理学的属性(ジオグラフィック)
  • 人口統計学的属性(デモグラフィック)
  • 行動学的属性(ベヘイビオラル)
  • 心理学的属性(サイコグラフィック)

地理学的属性(ジオグラフィック)

地理学的属性とは、マーケティングにおいては、顧客の特徴づける情報のうち、地理的な要素を意味します。代表的な属性の種類は以下のとおりです。

  • 気候
  • 交通事情
  • 人口密度
  • 行政単位 

地理学的属性によって顧客をセグメントすると、売上拡大やコスト削減につながります。例えば、気候は、商品の購入に影響します。雨が降るとわかれば事前に傘を用意しておけば売上拡大につながります。また、気候と人口密度を掛け合わせて、その地域の人口がわかれば、傘を仕入れるときに必要数が割り出せるため無駄なく発注できます。

人口統計学的属性(デモグラフィック)

人口統計学的属性とは、マーケティングにおいては、人口統計学的な属性を意味します。代表的な属性の種類は以下のとおりです。

  • 年齢
  • 居住地域
  • 出身地
  • 職業
  • 学歴
  • 収入
  • 持ち家区分
  • 保持車種
  • 家族構成

もし、B2Bビジネスであれば売上規模、従業員規模、会社の所在地などがこの属性に分類されます。人口統計学的属性は、顧客のターゲッティングや商品の価格やプロモーションなど様々な場面などで用いられます。情報量が多いほどターゲット層の設定はより具体的になり、プロモーションやセールス戦略にいかせます。

行動学的属性(ベヘイビオラル)

行動学的属性とは、マーケティングにおいて、消費者が商品やサービスに対してとった行動を分類したものを意味します。代表的な属性の種類は以下のとおりです。

  • 利用頻度
  • 利用目的
  • 購入日時
  • 購入アイテム
  • ウェブサイト訪問

また、オリンピックやワールドカップのような、特定の時期にあるかどうかで顧客をセグメントする「オケージョナル属性」もこの属性にあたります。例えば、ミネラルウォーターの購入時に「いつものブランドを購入」「たまたまスーパーで見かけて購入「「立ち寄ったコンビニで見かけて購入」と、同じ商品の購入でも、回数や経路といった要素に分類ができます。回数や経路を分析できるようになることでタッチポイントへの企画立案などに役立ちます。

心理学的属性(サイコグラフィック)

心理学的属性とは、マーケティングにおいて、人間の心理的な属性や心理的な傾向に分類したものを意味します。代表的な属性の種類は以下のとおりです。

ライフスタイル

趣味

嗜好

希望

価値観

プライバシーパーミッション

心理学的属性は、市場分析におけるセグメンテーションの視点のうち、顧客個人の心理的側面に大きく関わる特性です。現在、顧客一人ひとりの価値観やライフスタイルの多様化により、従来主流だったデモグラフィック属性による分析だけでは顧客行動を理解しづらくなり、サイコグラフィックな視点での分析が重要視されています。

例えば、顧客が何を大切にしているのかがわかれば、その人が現れる場所や、その人に行動を起こさせる方法を考えることができます。

顧客属性を活用したマーケティング分析手法

マーケティングにおいて、顧客属性を活用した4つの分析手法をご紹介します。何を基準に分析し、どのように役立つのかを解説します。

  • クラスター分析(セグメンテーション分析)
  • デシル分析
  • RFM分析
  • CBT分析

クラスター分析

クラスター分析とは、さまざまな顧客属性の組み合わせを持つ顧客の集団から互いに似たものを集めて集落(クラスター)を作成するセグメンテーション分析の一種です。

クラスター分析は、標準化された手続きに従って対象の分類ができるのが特徴です。マーケティング活動においては、ポジショニングの確認を目的としたブランドの分類や、イメージキーワードの分類、消費者のセグメンテーションなどに活用できます。

クラスター分析は大きく分けると「階層クラスター分析」と「非階層クラスター分析」2種類の方法に分けることができます。

階層クラスター分析はクラスターが作られていく過程をデンドログラム(樹形図)で可視化できるのが特徴です。

非階層クラスター分析はビッグデータのように大量のサンプルがあり、顧客属性が複雑な場合に用いられます。

デシル分析

デシル分析とは、購買履歴データをもとに全顧客の購入金額を高い順に10等分し、各ランクの購入比率や売上高構成比を算出する分析方法です。分析で得た比率や構成比によって、売上貢献度の高い優良顧客層を把握できます。優良顧客層を把握することによって、集中して効率の良いマーケティング活動がおこなえます。

RFM分析

RFM分析とは、デシル分析を発展させたマーケティング手法です。Recency (最近の購入日)、Frequency(来店頻度)、Monetary (購入金額ボリューム)の 3 つの指標で顧客をグループ化し、自社の売上への貢献度によってランク分けします。デシル分析より詳細な顧客属性を使っているため、精度が高い分析が可能です。

CBT分析

CTB分析とは、顧客の購買予測をするために使うマーケティング手法です。CTB分析には、購買履歴や商品情報へのアクセス履歴などの顧客属性を収集し、「Category(カテゴリー)」「Taste(テイスト)」「Brand(ブランド)」の3つの指標に顧客を分類します。自社にどのタイプの顧客が存在するのか明確にできます。

顧客分析のプロセスとは

顧客分析とは、購買率や顧客満足度を改善するために行う分析です。顧客分析を行うことで顧客に対する理解を深めることができます。こちらでは、顧客分析はどのようなプロセスで進めるのかを3つのステップにて順に解説します。

  1. 顧客を定義する
  2. 定義にもとづいた顧客データを収集する
  3. 顧客の課題を深耕する

顧客を定義する

まずは、自社の顧客イメージを明確に定義します。顧客を定義するときは、一人ではなくチームで考えることが有効です。一人で取り組むと偏った顧客イメージになりがちなので、可能であれば自部署のメンバーだけでなく、他部署も巻き込んで会社組織全体でチーム作りを行い、プロジェクトとして取り組むことをおすすめします。

会社全体で顧客像を描けば連携した施策ができます。ちなみに、顧客の分類にはいくつかの方法があり、主に使うのが「行動分析」です。

行動分析とは、自社の商品やブランドに対して、その顧客がどれだけ関与しているか、どのような行動をとっているのかという分析です。行動分析を活用することで、例えば、優良顧客の属性はどういう人なのかという感じに自社のイメージする顧客像を定義できます。

定義にもとづいた顧客データを収集する

顧客を定義したら、データを定量的に把握するために、アンケート調査を実施して状況を明らかにしていきます。

アンケートは競合他社のデータも合わせてとれますため、自社の顧客の特性を他社と比較できます。たとえば、自社の顧客属性を見たとき、「他者と比べて優良顧客が少ないが、顧客数は多い」という結果が出たとします。

これは「顧客のロイヤルティ向上」が課題として置き換えられます。あるいは、「認知者は多いが、購入に至っていないので商品の魅力が課題である」、「離反する顧客はどんな人が多いのか?」といったことなども明らかになります。

顧客の課題を深耕する

顧客を定義し、課題を抽出できたところで深掘りをしていきます。深掘りの手段としては、インタビュー調査を実施します。もし、顧客のロイヤルティ向上が課題であれば、非優良顧客の現状認識や要望をインタビューすることで優良顧客へと変わる分岐点が見えてきます。

また、非購入者の多さが課題だとしたら、買ってくれない理由が何かを探っていきます。インタビュー調査によって、購入の障壁になっているポイントを見つけ、さらに、非優良顧客や優良顧客がその壁をどう乗り越えたのかがわかれば、非購入者への有効なアプローチ方法を導き出します。この3つのステップを経て施策を行い、その後、半年から1年ぐらいの間をおおいて再び顧客分析を実施し、目標に対して成果はどうなのかを検証をします。

購買プロセスに落とし込む(AIDMA)

顧客分析では顧客の購買プロセスの把握も重要です。プロセスのマーケティング理論で、サミュエル・ローランド・ホール氏によって提唱された「AIDMA」をご紹介します。「AIDMA」は商品・サービスを購入する際に顧客が数々のステップを経るという考え方です。各ステップに効果的な対策とともに説明していきます。

Attention(認知)

Attentionは商品やサービスの認知を指します。顧客は、この段階では商品・サービス・企業を知りません。そのため、存在を認知させるための施策が必要です。テレビCM、インターネットなどの広告やDMなどの施策が効果的です。

Interest(関心)

Interestは商品やサービスへの興味や関心を指します。顧客は商品やサービス、企業の存在は認知していますが、興味がない状態です。そこで、顧客に興味を持たせるために、パンフレットの送付や広告、口コミなど顧客が関心を持つような施策が必要です。

Desire(欲求)

Desireは購買欲求を指します。顧客は商品やサービスが気になっているけど必要性をそこまで感じていない状態です。そのため、商品やサービスの価値を訴求したセールスメールやパンフレットなど、顧客の購買意欲を高める施策が必要です。

Memory(記憶)

Memoryは、購入に至るまでのリマインドを指します。顧客は使ってみたいと思った商品やサービスのすべてを購入するわけではありません。購買意欲をさらに高めるためには、店頭のポップや定期的なメルマガ配信などの施策が効果的です。

Action(行動)

Actionとは、購入実行を指します。顧客が商品やサービスを購入する最終段階です。顧客はたとえ欲しくても「今すぐ必要ない」と実際の購入に至らなないケースもあります。そこで期間限定の特典プレゼントや数量限定販売にするなど、購入できる機会を設ける施策が必要です。

まとめ

顧客属性の理解、顧客分析について、ポイントは以下の通りです。

  • 顧客属性には「静的属性」と「動的属性」の2種類に分類できる。

セグメンテーションに用いる顧客属性は「地理学的属性」「人口統計学的属性」「行動学的属性」「心理学的属性」の4種類に分類できる。

  • マーケティングにおいて顧客属性を活用した分析は4つあるが、何を基準に分析し、どのように役立てるか事前に目的を持っていることが大切です。
  • 顧客分析において、顧客の購買のプロセスを把握するには「AIDMA」のステップに沿って考えることが重要です。

自社の顧客属性をしっかり把握し、分析し、プロセスを確認することで現状の課題や問題点が見つかります。特に購買プロセスの確認は営業にとって必要不可欠です。今回、紹介した内容を理解し、自社の顧客における状況を把握し、営業活動に生かしましょう。

>サブ丸はスタートアップ企業やニッチャー向き

サブ丸はスタートアップ企業やニッチャー向き

「この価格で本当にオウンドメディができるんですか?」「サブ丸は安価ですね。コンサルが入るのと比較できませんが、一般的な費用の1/4ぐらいじゃないですか」このサービスをローンチする前に相談したマーケティング&コンサルタント会社の担当者から聞いた言葉です。サブ丸はサービス内容と比較して安価かもしれませんが「私たちは値段を売っているのではない。サービスを提供しているのだ」と信念を持って取り組んでいます。

大企業はその企業に応じたマーケティング予算と手法があり、スタートアップ企業や中小企業、あるいはニッチャーには、それぞれに応じたマーケティングや新規開拓の方法があります。企業の成長過程では、取り組みが異なるのは当然ですし、それを構築することが何より重要です。そのお手伝いをするのが私たちの使命です。そして成長すれば、その取り組みコストは回収できるはずです。サブ丸は年間運用で60万円あまりのコストがかかります。そのコストを回収し、さらなる飛躍をめざす企業にご利用いただきたいと考えています。

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