BtoB営業戦略とは

B to B営業の戦略立案の手順:チーム営業の秘訣

BtoB営業戦略とは
B to B営業ではチームによる戦略的な取り組みが不可欠になっている

はじめに

継続的に売上を上げ、企業が存続していくために営業活動は欠かせません。特にB to Bでは、競合他社との競争に打ち勝つために、自社の顧客を分析し、そのニーズを見極めた戦略的な営業が欠かせません。優れたプレイヤーに依存するのではなく、営業の質と効率を組織的に高めるためのマーケティング戦略を解説します。

チーム営業による取り組み

今だに営業活動において、プレイヤー一人ひとりが、売上目標達成に向けて日々活動しているケースが少なくありません。そのため、部署のメンバー同士のライバル意識が強くなりやすく、チームで協力体制を組む意識の希薄化が懸念されます。優れたプレイヤーだけが結果を出せる状態では、個人のノウハウを共有できず、組織の経営資源の蓄積につながりません。大切なのは、チーム全体で数字を上げていく仕組みです。チーム営業のメリットは大きく分けて次の3点です。

  • 問題を個人で抱え込まずに、チーム全体で適切な解決ができる
  • チーム全体のモチベーションが高まる
  • 成功事例と失敗事例が蓄積できるため、勝ちパターンを分析できる

チーム営業を導入すると、互いの活動内容が見える化するため、自由度の低下への不満が高まるリスクがあります。メンバー同士の積極的なコミュニケーションをとり、チーム営業のメリットをより活用していく施策が必要です。それらについて以降の章で説明します。

顧客のポートフォリオ分析を作成し共有する

チームで売上を伸ばすためには情報共有が必須です。営業アプローチをかける顧客層を見極めるための共有材料が、顧客のポートフォリオ分析です。ポートフォリオ分析とは、顧客の収益性や成長性を軸に既存顧客をセグメント化する手法です。主な分析手法は以下の2つです。

  • 最終購入日・購入頻度・購入金額の3要素を基準とするCPM分析
  • 購買行動・経過日数・購入頻度の3要素を基準とするRFM分析

経営資源は有限です。限られた時間や資金、人的コストをどの顧客に対して投入すれば、より多くのリターンが見込めるか、ポートフォリオ分析の結果から判断できます。顧客の状況は日々変化していくため、一回分析して終わりではありません。ポートフォリオ分析はぜひ定期的に実施し、営業アプローチの力配分を見直しましょう。

顧客の購入や採用の意思決定者の把握

B to Bセールスでは購買(または採用)の最終決定権を握っている意思決定者を把握しなければなりません。また、最終決定権者だけでなく意思決定者に関わるパーソンも把握しておきしょう。意思決定者のタイプは次の4種類です。

  1. 予算を握っており、最終的な商品購入を決める権限がある決裁者
  2. 商品に関する情報収集や比較検討を行い、決裁者に対して購入の働きかけを行う選定者
  3. 購買の行為自体には関わらないものの、購買に関して影響力を及ぼすインフルエンサー
  4. 1~3に該当する人たちが無駄な時間を取られないように守る立場となるゲートキーパー

B to Bであれば、たとえば次のような役割分担が考えられます。

  1. 決裁者:代表取締役
  2. 選定者:事業責任者
  3. インフルエンサー:つながりのある他社を紹介する取引先
  4. ゲートキーパー:社長秘書

B to Cの場合は顧客自身が原則決裁者ですが、たとえば次のようなケースもありえるでしょう。

  1. 決裁者:お財布を握る配偶者
  2. 選定者:顧客個人
  3. インフルエンサー:配偶者と仲がよい友人や子ども
  4. ゲートキーパー:電話番をしている義理の母

顧客のパーソナルな情報を把握し、意思決定者を見極めましょう。

顧客に提供する価値を規定して顧客の理解を得る

自社商品が顧客に提供する価値の定義付けは、戦略的なマーケティングや営業に不可欠なプロセスです。いくら商品やサービスの質がよくても、たとえばフォローサービスがマイナスだと、購入や採用に至らないケースは多々あります。逆に、商品の機能性が突出していなくても、顧客価値は向上できます。たとえば、無印良品は「『これがいい』ではなく『これでいい』」をコンセプトに、シンプルな商品設計を打ち出し、顧客からの人気を集めました。

顧客が特に重視している要因をマーケティング用語でKBF(Key Buying Factor)といいます。顧客のニーズをリサーチし、特に価値を感じてもらえる要因を訴求していくことで、効果的な営業が実現できます。

顧客企業の購買プロセスを把握しタイミングよくアプローチする

営業で成果を出すためには、顧客が商品を欲しがっているタイミングでのオファーを仕掛けると効果的です。顧客の購買意欲が高まるタイミングは、購買プロセスを把握すれば類推できます。

購買プロセスとは、企業の購買担当者や一般消費者が、自社商品を認知してから購入に至るまでの心理的変化をAIDMAモデルやAISASモデルを利用して段階的にまとめる手法です。

  • AIDMAモデル:
    認知段階(Attention)
    感情段階(Interest・Desire・Memory)
    行動段階(Action)
  • AISASモデル:
    Attention(認知)
    Interest(関心)
    Search(検索)
    Action(行動)
    Share(共有)

それぞれのフェーズで予想される顧客の課題を洗い出し、顧客との適切なコミュニケーションを検討します購買プロセスを知らずに営業をすると、顧客にアプローチすべきタイミングを逃してしまうため、売上が伸びにくくなります。

購買プロセスのチャートを営業チーム全員で作成し、共有してから戦略を立てると、メンバー全員の生産性向上が期待できます。

長期戦略と短期戦略の考え方の違いを行動に落とす

営業の戦略を立てる際には、顧客の分析やアプローチ手法に加えて、具体的な期間を計算する必要があります。それぞれの概要とメリットとデメリットをまず理解しておきましょう。

短期戦略とは、新規見込み開拓から受注・成約までを短期間で推し進めていくための戦略であり、短期間での売上増を目指しています。一方、長期戦略とは、ある程度時間をかけて見込み客を育成し、受注・成約を獲得していく営業戦略です。機会損失を削減し、時間をかけて顧客を育成しながら顧客基盤を盤石にしていきます。

最近では新規顧客の集客がインターネットマーケティングに移行しつつあり、長期戦略ではコンテンツマーケティングによる顧客育成が重視されています。とはいえ、短期戦略による新規獲得も売上アップには欠かせません。この2つの戦略を並行しながら、状況に応じて力配分を変えるとよいでしょう。

販売成功体験の共有でアップセルにつなげる

チーム営業のメリットは、販売の成功体験を全体で共有できることです。たとえば、現在の商品の上位版を購入してもらうためのアップセル提案の成功事例をチームで共有できれば、同じようなアップセルを他の顧客に対しても展開しやすくなります。

アップセルを成功させるためには、以下の4条件を満たす必要があります。

  1. アップセルにつながる商品ラインナップの用意がある
  2. 顧客分析に基づくターゲットの見極めができている
  3. アップセルを提案するタイミングが適切である
  4. 特別感のあるベネフィットが提示できている

アップセルを成功させる4条件のうち、2~4は営業チーム内で共有可能な情報です。そのため、成功体験の共有が仕組み化されている営業部署は、アップセルの成功確率も高くなり、全体の売上を効率的に高めることができます。

販売成功体験の共有はクロスセルにも有効

販売の成功体験の共有は、アップセルだけではなく、クロスセルの成功率の向上にも有効です。クロスセルとはある商品を購入している顧客に対し、別の商品も組み合わせで提案し、顧客単価を上げる手法です。たとえばコピー機の導入と合わせて、トナーや用紙の定期購入も提案するような営業が当てはまります。クロスセルを成功させるには、以下の3条件が必要です。

  1. 顧客を分析し、相手のニーズに即した提案を行う
  2. 商品の価値をきちんと理解してもらう
  3. 強引な営業は行わない

3については、ぜひ営業チーム内で失敗事例も共有しておきましょう。過去の失敗を踏まえてオファーの仕方を改善していけば、顧客との関係を壊さずに効果的なクロスセル提案を実現しやすくなります。

プレゼンテーションと提案書

法人の決裁者は、通常極めて多忙です。そのため、自社の提案内容をわかりやすく伝えるプレゼンテーションや提案書の作成スキルは、B to B営業に欠かせません。

プレゼンテーションと提案書はどちらも、相手が知りたいことを端的に伝えられるように相手目線で構成を組み立てる必要があります。

  • 余分な情報は省略する
  • 訴求ポイントをシンプルにまとめる
  • ひと目で分かるビジュアルを活用する
  • 相手のメリットを、具体的な根拠と合わせて提示する
  • 5W2Hの要素を組み込む

5W2Hとは、Who(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)、How much(価格がいくらか)の7要素のことです。

これらの情報をまとめて、相手が理解しやすいように論理立てたストーリーを作りましょう。

インバウンドセールスとは

B to B営業にはインバウンドとアウトバウンドの2種類があります。アウトバウンドセールスでは会社訪問や飛び込み営業で売上を上げますが、インバウンドセールスは主にメールマガジンやウェビナーなどの情報発信、テレアポなどによって売上を上げます。

たとえばTwitterなどSNSの公式アカウントから情報発信を発信すると、興味をもってくれる人たちが現れます。そうした人たちは見込み顧客となり、発信した情報から自社商品の理解を深めていき、やがて購入へとつながります。こうした活動もインバウンド施策の一つです。

このケースではアウトバウンドセールスよりも時間がかかるものの、顧客自身が入手した情報から行動を起こしてくれるため、抵抗なく購入に至りやすいのが特徴です。情報を発信していくうちにコンテンツが蓄積されるため、ブランディングとしても活用できます。昨今の情報化社会の中では、必須の営業手法といえるでしょう。

まとめ

B to B営業のポイントをまとめると、以下の4点です。

  • B to B営業はチームで取り組むのが基本である。顧客に関するさまざまな情報をチームで共有することで、属人化を防ぎ、組織全体の売上を向上できる
  • 顧客の心理や行動を分析し、ポートフォリオ分析や意思決定者の情報に基づいて戦略的な営業を行うべきである
  • 営業戦略には短期と長期があり、両方を組み合わせるべきである。たとえばインバウンドセールスの情報発信を中長期視点で実施することで、見込み客を育成できる
  • アップセルやクロスセルなどの成功事例をチームで共有すれば、顧客一人あたりの単価向上が見込みやすくなる

時代に応じて、B to B営業のやり方も変化しています。今回の記事内容を参考に、ぜひ現場の実情に合った手法のブラッシュアップを試みましょう。

>サブ丸はスタートアップ企業やニッチャー向き

サブ丸はスタートアップ企業やニッチャー向き

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大企業はその企業に応じたマーケティング予算と手法があり、スタートアップ企業や中小企業、あるいはニッチャーには、それぞれに応じたマーケティングや新規開拓の方法があります。企業の成長過程では、取り組みが異なるのは当然ですし、それを構築することが何より重要です。そのお手伝いをするのが私たちの使命です。そして成長すれば、その取り組みコストは回収できるはずです。サブ丸は年間運用で60万円あまりのコストがかかります。そのコストを回収し、さらなる飛躍をめざす企業にご利用いただきたいと考えています。

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