デジタルマーケティング・コンテンツマーケティングのご相談はアワードへ
大学案内の作成方法

学校案内の制作で広報担当者が知っておくべきこと

大学案内の作成方法
目次

はじめに

本原稿は、学校の各種PRツールを制作する広報担当者の方に向けて書いています。大学案内や高校案内などの印刷物は、学校の魅力を伝えるためには欠かせないツールです。
最近は、マーケティングにおいてホームページの比重が大きくなっていますが、印刷媒体でもWeb媒体でも制作の基本的は同じです。より良くするために関係者の方々は日々苦心されていることと思います。本原稿がそんな方々のお役に立てれば幸いです。

学校案内のプロポーザルの効率化

学校案内では教育産業に強い制作会社を選ぶことがポイント

大学案内や中高案内の制作会社の決定は、プロポーザル形式(コンペ)が多くを占めています。コンペに名乗りを上げるのは広告代理店、印刷会社、制作プロダクションで、なかでも広告代理店は自社で教育系の媒体を持っている会社、ICTに強い会社、教育系のサービスを提供する会社、表現が得意な会社などに分かれます。

長期間にわたる拘束に耐えられる制作社

学校案内制作の経験のない広告代理店の参入は、厳しいといわざるを得ません。なぜなら学校案内の制作期間は長期間に渡り、多くの関係者と調整するスキルや教育業界の知見(文科省の方針や学校の教育方針)など、独特のノウハウが必要だからです。

学校関係になんらかの知見がある担当者が必要

しかし、会社自体に制作経験がなくても、その学校の卒業生が制作会社のディレクターとして担当したり、学校案内の制作経験があるディレクター、アートディレクターがその会社にいる場合は別です。学校案内の制作は、個人のスキルが重要な要素になるからです。

書類審査では経験と制作体制のチェックが重要

学校案内のプロポーザルは、書類審査を経てプレゼンテーション審査になります。書類審査で応募社を絞り込み、プレゼンテーション審査を行う場合もあれば、応募社が全てがプレゼンテーションを行う場合があります。そのためにプレゼンテーションには7〜10社の参加も珍しくありません。

プレゼンテーションの時間は、説明、質疑応答で30〜40分の時間がかけられます。2〜3社なら1日で済みますが、参加社が多いと2日以上になることもあります。書類審査で絞り込めれば、審査の効率化は進みます。

学校案内制作の契約期間は2年では短い

ブランディングを考慮しているかいないか

学校案内の制作に関する請負契約は、2〜5年の間に設定され、私の経験上多いのは2年です。しかし、属人的なスキルに頼ることが多い学校案内の制作では、1年目は慣れることに費やされるため、2年間の契約は短いといわざるを得ません。

特に学校案内の経験がない、あるいは経験が浅いデザイナー、ライターを起用している場合、学校側の担当者は、チェックや修正などに相当な労力を必要とします。

ブランディングに取り組んでいる場合は、経営計画に沿ったスケジュールで、プロポーザル期間を設けるのが妥当です。

プロモーションとブランディングをひとつにする

タイトルで学校案内としていますが、プロポーザルでは、学校案内だけでなく、Webや媒体選定など、各種プロモーションとして位置付けられることが少なくありません。プロモーションは、ブランディングと違い、短期的な狙いもあるので、契約期間が2年程度に設定されているのかもしれません。

しかし、学校案内ではプロモーションとブランディングは、密接に結びついています。特に視覚的な効果やメッセージは学校のイメージ形成に重要であるため、制作社、学校双方で方向性を十分に共有する必要があります。

例えば、使用する色、フォントの種類、タグライン、メッセージの扱い方など、制作会社が変わるごとに変化していては、ブランディングが進みません。2年や単年で学校案内を制作する会社を選ぶなら、そうしたブランディングに関わる項目の整理をおすすめします。

また、学生にフォーカスする視点を持つならば、最低でも2年の倍である4年の契約は理にかなっていると考えられます。そうすることで学生ファーストのプロモーションも可能になります。

学校案内の制作スケジュール管理

スケジュールには学校行事や行動予定を入れる

プロポーザルでは予定スケジュールが学校案内の制作会社から提出されます。学校案内の納品は4月、5月、おそくとも7月なので、それを見越したスケジュールとなります。スケジュールは、全体的なスケジュールと取材や原稿、校正、確認などの細部の進行で成り立っています。スケジュールの項目は、初稿、再校、再々校などの日程や取材・撮影期間などが盛り込まれます。プロポーザル時に提出されたスケジュールは、制作会社目線で立てられたもので、学校としては、それらに学校の各イベント、長期休暇、入試の準備、入試、カリキュラムの決定など、関係する項目を入れて、暫定のスケジュールを立てます。

こうした項目までスケジュールに入れている制作会社は、その学校のことをよく調べていると考えられます。

実際の進行では、学校スケジュールと合わせた制作スケジュールにプラスして、それぞれ担当者の行動もスケジュールに入れます。そうすることで、学校案内の実働にかけられる日程が見える化できます。

スケジュール管理にはクラウドサービスを利用する

スケジュール管理は制作会社と共有することが望ましいので、クラウドサービスを利用している制作会社が理想です。

エクセルなどの表管理ソフトで作成して、ファイルで共有していても更新もれがあったり、バージョンが古くて齟齬が出る場合があるからです。クラウドサービスで共有するなら常に最新ですし、取材の依頼や調整で日数を要するときには便利であるだけでなく、うっかり失念していたということも防げます。

学部ごとの管理表のフォーマットは統一

スケジュール管理では、全体だけでなく学部ごとに原稿や取材対象者を把握する必要があります。ただし、すべてを1つのスケジュール表で管理すると、項目が増えすぎるので、リマインダーなどを用いて、ポイントを押さえるようにします。

春夏のイメージを撮影しておく

学校案内の制作は春頃から企画がスタートしますが、実際に撮影、取材、ライティングに取り掛かるのは11月頃になってからが多く、改変などの場合は冬休み直前からスタートすることもあります。

カリキュラムの決定や学生の進路決定などが考慮されて、新年度の情報が出揃うことを見越してのことだと考えられます。文科省で重要な方針が決定される前情報があると、スタートで二の足を踏んでしまうことがあるかもしれません。

撮影開始が秋になると写真の多くが秋冬になり、誌面が冬景色になってしまいます。最近の学校案内は、ビジュアル重視の傾向が強まっているので、季節感のある写真はとても重要といえます。撮影スケジュールにおいては、可能な限り春からスタートすることをおすすめします。

誌面に登場させる人選は先生だけでなく学生からも推薦を

最近の学校案内は多くの生徒、学生、卒業生が誌面に登場します。授業内容だけでなく、生徒、学生のリアルな姿や声を掲載することが、その学校への共感を高めるからです。登場する生徒や学生は、おおむね先生の推薦を受けた人たちです。

中高では難しいかもしれませんが、大学の場合は、学生からの推薦を受けるのもひとつの方法です。学友会やクラブ、サークル、学園祭の実行メンバー、留学経験者など、学内ではさまざまな上下のつながりがあります。

担当の先生、職員がいる場合は、その方々と話をして、推薦を受けた上で面談や依頼を行えば、そう難しいことではないでしょう。こうした選出は、学生の経年的な成長を誌面で表現する上で役立ちます。

撮影・取材で配慮しておくこと

撮影・取材費が想定外にならないように管理

撮影・取材は制作会社によって単価で設定している場合があるので、あらかじめ日数と交通費を算出しておくことが基本です。グロス予算で最終的に交渉するから大丈夫だと安心していても、下請法などの遵守が求められる現在では、業務委託といっても、労働基準法を超えるような依頼をすると後で問題になることがあります。

費用に関しては、カメラマン・ライターの交通費によって変動することが少なくありません。できるだけ学校に近い、近距離から移動するスタッフ編成なら予算を削減することもできます。

撮影・取材の事前準備

取材対象者には、あらかじめ当日ヒアリングする内容を中心としたアンケートシートを配っておきます。アンケートシートの回収は、取材の4、5日前くらいには終えて制作会社と共有します。

アンケートは、ライティングに使うだけでなく、撮影場所の選定や小道具の準備に役立つからです。対象が学生の場合は、使っているデバイス、本、授業の資料などを撮影・取材時に持参してもらうことができます。

そのため、回収したアンケートを元に制作会社と打ち合わせすることも場合によっては必要となります。

就職関連の取材なら適切な服装で撮影・取材に来るように学生に依頼することも必要です。事前に準備するのは次のような項目です。

●アンケートシート(趣旨の説明付き)

●撮影・取材の同意書

●服装、アクセサリーなどの指示

●対象者のスケジュール

●撮影場所の把握

撮影・取材は予備日のことも考えておく

撮影・取材では、予想外の事態になることが往々にしてあります。一番多いの取材対象者の遅刻や欠席です。特に冬場の撮影・取材では、悪天候による交通の乱れが少なからず起こります。朝一から予定を組んでも交通事情で学生が遅れたり、ゼミの取材では「ほかの学生も来るから」と現れなかったりすることもあります。予備日を念頭に入れた取材日を考えていた方が無難です。予備日の目安は全日程の10%〜20%程度は見ておいた方がいいでしょう。10日間の撮影・取材なら2日程度です。

撮影・取材のスケジュールは10日前には確定

撮影・取材に関しては、遅くとも制作する会社に10日前には伝えるようにしましょう。カメラマンやライターと独自に契約しているなら直接伝えることができますが、広告代理店などの場合は、タイムラグが生じるからです。広告代理店によっては、撮影・取材のスケジュールを聞いてからカメラマンやライターの手配を行います。

そうすると対応できるスタッフを確保するのに数日かかる場合があります。カメラマンは別として、その学校のことをよく知っているライターなら取材日まで日程がなくても対応できますが、初めてのライターならそこから大学について調べなければなりません。取材の準備不足が起こることもあり得ます。

「プロだから」でリスクはとれない

「カメラマンもライターもプロだからやって当然」。その考えに発注者が支配されるとリスク管理で逆にあまい部分が露呈します。万一を考えてスケジュール管理を行うことがスムーズな進行を行うコツです。

撮影・取材時間では両方で1時間10分は確保したい

撮影や取材に要する時間は、誌面の場所や目的に応じて変わりますが、撮影ではセッティングがあるので一人につき、最低30分は確保したいところです。対象者によってはスタイリングも必要になるので、その分を考慮します。

取材では文字数にもよりますが30分程度は必要でしょう。なぜなら取材では、誌面のテーマ以外に対象者が学生の場合は、学校への志望・入学動機、将来の目標が必須となるからです。アンケートシートで具体的な記述が見られればよいのですが、慣れていない人は内容が抽象的になりがちです。そこを取材で具体的にする必要があるからです。

取材と撮影の順番に関しては、通常は取材を先に進めて、話しのエピソードとして出てきた場所で撮影するのが一般的な方法です。また、取材を先に進めることで対象者が慣れて撮影にはリラックスした状態で臨めるというメリットもあります。

もちろん、先に撮影場所を決めておき、それに合わせたエピソードを取材で確認することも方法としてはあります。

⬛️取材撮影に要する一人あたりの時間の目安

●学生・・・40分〜60分

●教員・・・60分〜80分

●学長・学部長・・・60分〜90分

取材の立会いと終了後の確認

取材時は同席し、取材後に誌面掲載の方向性を軽く打ち合わせをすれば、修正回数を減らすことができます。ただし、対象者が多い場合は、立会いはできても内容まで打ち合わせする時間がとれないことがほとんどです。特集や誌面を多く割くページなら、ライターやディレクターにポイントを伝えて方向性を共有しましょう。そうすれば、訴求ポイントが明確になり、まとまった原稿として仕上がってきます。

レイアウトと原稿のチェック

初稿では構成チェックと資料整理

学校案内の制作で撮影や取材を終えると、写真・文字を流し込んだ状態のレイアウトが上がって来ます。1回目に上がってくるレイアウトを初稿といいます。この段階では、取材が間に合わない人がいたり、原稿が全部入っていない状態の場合が少なくありません。

しかし、初稿確認に必要な資料は揃っているはずですからチェック用の資料はひとまとめにしておきます。この資料を最初にきっちり揃えておくと、最終的な確認の際にもヌケ、モレが少なくなります。慌しい中で面倒だと思われるかもしれませんが、きちんと揃えることが後々の効率化になります。

【初稿前に揃えておきたい資料】

□ ヒアリングシート(抑えるべきポイントはマーキング)
□ 取材・撮影対象者一覧
□ 前年度パンフレット、その他パンフレット
□ 統一表記表(学校での表記)
□ ロゴ・マーク色などの扱いのレギュレーション(VIマニュアルなど)
□ 取材時の録音音声データ・リモート取材の録画データ
□ ページネーション一覧

全体の見出し、メインの写真のトンマナチェックをする

初稿では、主に方向性の再確認やトンマナと呼ばれる全体的な印象を確認します。文章は、見出しのトーンが統一されているか、写真は、右振り、左振り、センター、水平、垂直などです。デザイナーにしてもライターにしてもプロには違いありませんが、間違えることはよくあります。小さな間違いならケアレスミスで改善することは可能ですが、方向性を間違えていると大きな修正になるあkらです。

固有名詞は、部首の間違いに注意して初稿から入念チェック

全体のトンマナをチェックするといっても、名称や固有名詞はしっかりチェックしましょう。人名は部首の見落としがないようにしましょう。旧使いの字や異体字などがないかも確認が必要です。

制作会社のチェック体制を確認

編集物の文字校正は、ライター、ディレクター(編集者)、デザイナー、校正者の4名程度で行います。しかし、スケジュールの都合などで、初稿時にライターや校正者がチェックしない場合があります。昔のようにオペレーターが文字を入力するのではなく、ライターが入力したデータをそのままデザイナーがデザインソフトを使って流し込むからです。

制作会社にディレクター(編集者)がいる場合は、レイアウトしたものではなく、原稿段階で学校側にチェックを求めるケースがあります。レイアウトされた状態で見る方が手間が少ないように思いますが、コスト面では、レイアウト前に見る方が断然コストカットにつながります。広告代理店などは、デザイン事務所に発注しているので文字の修正があれば、レイアウト後の費用として付加する場合があるからです。その点なども事前に確認しておくことで、修正費用の削減になります。

まとめ

本原稿ではプロポーザルからスケジュール、制作体制まで原稿としてまとめています。よりよい学校案内制作に生かしていただければと考えています。

大学案内の作成方法
最新情報をチェックしよう!
>サブ丸はスタートアップ企業やニッチャー向き

サブ丸はスタートアップ企業やニッチャー向き

「この価格で本当にオウンドメディができるんですか?」「サブ丸は安価ですね。コンサルが入るのと比較できませんが、一般的な費用の1/4ぐらいじゃないですか」このサービスをローンチする前に相談したマーケティング&コンサルタント会社の担当者から聞いた言葉です。サブ丸はサービス内容と比較して安価かもしれませんが「私たちは値段を売っているのではない。サービスを提供しているのだ」と信念を持って取り組んでいます。大企業はその企業に応じたマーケティング予算と手法があり、スタートアップ企業や中小企業、あるいはニッチャーには、それぞれに応じたマーケティングや新規開拓の方法があります。企業の成長過程では、取り組みが異なるのは当然ですし、それを構築することが何より重要です。そのお手伝いをするのが私たちの使命です。そして成長すれば、その取り組みコストは回収できるはずです。サブ丸は年間運用で60万円あまりのコストがかかります。そのコストを回収し、さらなる飛躍をめざす企業にご利用いただきたいと考えています。

CTR IMG