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導入事例を初めて担当する制作者必読!取材・原稿作成の基本

導入事例を初めて担当する制作者必読

はじめに

導入事例の紹介はコンテンツマーケティングの代表的な方法のひとつであり、多くの企業が取り入れています。採用事例、事例広告などの呼び方もありますが、総じてサービスや製品の利用者の意見、感想などをまとめたコンテンツのことです。

しかし、導入事例の紹介は、ECサイトにあるような使用者の声とは異なります。そこで本記事では、初めて導入事例を担当する制作者に向けて、取材や原稿作成における心得を紹介します。

導入事例は何のためにあり、制作者は何をすべきなのか?

まずは「導入事例」が何のためのコンテンツなのかということを理解し、その上で、制作者(担当者やライター)が果たす役割を説明します。

導入事例はユーザーの購買意思決定を促す

導入事例とは、導入企業の声をもとに、自社の製品やサービスの価値を効果的に伝えるために存在します。自社から発信する宣伝コピーや具体的なスペック値だけでは伝えきれない「実際の使用感」や「思わぬベネフィット」など、リアルな声を届けることで、導入を検討中のユーザーの購買意思決定に働きかけます。

導入事例には第三者的な視点が必要

まず大前提として、導入企業の声や、取り上げるサービス・製品の魅力を十分に齟齬なく伝えることが求められます。ただし、制作者としての第三者的な視点を忘れてはいけません。導入事例の読者は客観的な評価を知りたくて読むからです。あまりに過剰な表現が並んでいたら、その事例の信頼感まで損ねてしまう恐れがあります。読者の心に届くコンテンツを作成するためには、外部から見た冷静な視点が必要なのです。

導入事例の目的と役割
導入を検討中のユーザーの購買意思決定に働きかける→クロージング目的
読者の心に届くコンテンツには、外部の冷静な視点が必要→信用性

導入事例コンテンツを初めて担当する制作者の心得

導入事例の作成には、B2Bだからこそ気をつけなければいけない注意点があります。

社会人としてのマナーは当然必要

導入事例の取材は、そのほとんどが取材対象となる企業に赴いて行います(社内の会議室で行うことが多くあります)。お客様の自宅に招いていただくようなものですから、当然、失礼のないように心がけなければいけません。

また、取材対象企業の選定や許諾に、営業担当者に協力してもらっているケースも少なくありません。取材対象者への失礼は、その営業担当者の顔に泥を塗ることにもつながります。

ラフな雰囲気の中で取材が行われたとしても、身だしなみや言葉づかいには十分に気をつけるようにしましょう。事例取材は、ときに会社の広報に役立ちますが、あくまでお客様であることを忘れずに。

十分な事前調査を行う

導入事例はさまざまな業界・業種・規模の企業の声を届けることになるため、制作者の方は、自分がまったく知らない分野に触れる機会が多くなります。事前に取材対象となる企業のHPや、その業界の情報サイトなどを調べておくようにしましょう。また、導入サービス・製品についても理解を深めておきます。情報を印刷して、取材に持参するのもおすすめです。

なお、企業の情報はHPや四季報、業界の動向等は業界新聞から入手できます。いずれもWebで閲覧できます。また、最近は業界系YouTuberも増えています。業界の雰囲気を掴めるのでおすすめですよ。

配慮に長けた原稿の作成

導入事例は外部の企業や関係者に読まれます。一方で、取材中のインタビュイーはインタビュアーだけに話している感覚で受け答えします。そのため、取材中に聞いた話や言葉をそのまま原稿に用いると、外部との軋轢を生んでしまうことがあります。話の流れで他社や業界に対して批判的な内容が出てきても、原稿では書かないようにしましょう。

また、「離職率が低下した」など、一見ポジティブに見える文章にも気をつけましょう。「かつては離職率が高かった=労働環境が悪い会社」とうがった見方をされる可能性があるからです。「従業員は以前よりさらに働きがいを感じています」などと言い換えるようにします。

効果的な事例紹介コンテンツにするための取材ポイント

「導入事例コンテンツを初めて担当する制作者の心得」の内容を踏まえた上で、導入事例取材のポイントを紹介します。

なお、取材に関する基本事項は、こちらの記事「取材の準備と基本をおさらい」で紹介しています。ぜひ併せてお読みください。

事前に取材シートを作成する

どんな取材でも事前に質問事項を考えるものですが、導入事例取材の場合は、注意点があります。それは、大まかな質問内容にとどめておくことです。

業界や業種、そして企業によって抱えている課題は異なりますし、組織の仕組みや仕事の進め方も違います。そのため、「いざ話を聞いてみると、イメージと違った」ということが十分起こりうるのです。

質問事項は、「抱えていた課題」「導入や選定の理由」「導入後の変化やメリット」「導入後の運用方法」、この4つを抑えておけばよいでしょう。

なお、これらの質問に対しては、ほぼ100%の割合で複数の回答が返ってきます。これも、あまり細かい質問を想定しないほうがよい理由です。

記事のイメージや注力ポイントを先方と共有しておく

プロ制作者の方が導入事例の記事を担当する場合、企業の広報担当者あるいはコンテンツ制作会社から依頼されてのケースが多いと思います。その際は、間に入る担当者(ディレクター)に、「企画意図」「掲載ページ(ラフ)」「見本となる過去記事」、「深堀りしたいトピック」を確認するようにします。また、導入事例の取材対象者は複数人になることが多くあります。そのため、参加人数と、誰にどのような話をうかがえばいいのかも事前に確認、想定しておくようにします。

取材中は具体性にこだわる

インタビューの答えは、ともすれば抽象的になりがちです。例えば「かなり増えた」とはどれくらいの程度なのか。「大きくなった」とは、何と比べてなのか。抽象的な表現を具体的なレベルへと落とし込んでいくのは取材の基本です。サービスや製品の導入による変化を伝える導入事例取材でも、話の具体性はかなり重要になります。

数字などを確認したいのならば、事前のヒアリングシートにその旨を書いておきます。

「使いやすかった」と言われたら、「どういうところが使いやすい?」「使いやすくなったことで、他の従業員からの感想は?」など、深堀りしていきましょう。

聞き慣れない言葉は聞き返す

導入事例の取材に登場する方には、外部とコミュニケーションする機会が少ない人もいます。そのため、専門的な話や業界用語を無意識に使用されるケースも珍しくありません。聞き慣れない言葉や話題が出たときは、しっかりと意味を確認するようにしましょう。あやふやのままにすることは禁物です。

良質の事例紹介原稿を作成するためのポイント

テープ起こしは簡単でもいいのでやるべし

取材慣れしている制作者の方には、音源を聞き返さずに原稿を執筆する方もいます。ただ、導入事例の取材には専門用語や具体的な数字が頻繁に出てくることが予想されるので、間違いがないように簡単でもいいのでテープ起こしをしたほうがよいでしょう。

導入事例の記事構成には王道がある

導入事例にはインタビュー形式や対談形式、リポート形式など、さまざまな形式がありますが、記事の流れはほぼ変わりません。「抱えていた課題」、「導入を決めた経緯や理由」、「課題がどのように解決したか」、「導入後の運用および、運用する中で生まれた効果」、「現場の声」、「今後について」という流れで構成されます。(取材もこの流れに沿って行えれば、原稿もつくりやすくなります)。

インパクトは言葉ではなく数字で表現

繰り返しになりますが、読者が導入事例に期待するのは、客観的な評価です。そのため、変化を表現するときは、「業務効率が劇的に改善されました」というような定性的な表現でなく、業務にかかる時間や人員が何%削減されたのかなど、定量的な表現にします。「単純にビフォーアフターの数字を並べるだけではインパクトが足りない」と感じる場合は、「使用前にどれぐらいの効果を期待していたのか」を取材で聞いておくのがおすすめです。想定と現実のギャップを見せることで、強い印象を与えることができます。

定性的な内容で読者の共感を呼び込む

客観性が求められる導入事例ですが、取材対象者の個人的な感想や思いにフォーカスを当てるべきところもあります。例えば、導入に至るまでの部分です。課題を何とか解消したいという思いは、導入事例を読む人が現在進行系で抱えている気持ちでもあります。導入までに取材対象者が何を思っていたのか、どんな苦労を抱えていたのかを記事に盛り込むことで、読者の共感を呼び込めるのです。読者の共感を誘えそうな印象的なフレーズやエピソードを散りばめることで、読み応えのある導入事例記事ができあがります。

おわりに

いかがでしたでしょうか。導入事例の案件は取材を通してさまざまな企業や業界と出会える楽しみもあります。ビジネス色の強い仕事のため、留意すべき点も多いですが、そのぶん制作者として成長できる機会も豊富です。ぜひチャレンジしてください。

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「この価格で本当にオウンドメディができるんですか?」「サブ丸は安価ですね。コンサルが入るのと比較できませんが、一般的な費用の1/4ぐらいじゃないですか」このサービスをローンチする前に相談したマーケティング&コンサルタント会社の担当者から聞いた言葉です。サブ丸はサービス内容と比較して安価かもしれませんが「私たちは値段を売っているのではない。サービスを提供しているのだ」と信念を持って取り組んでいます。大企業はその企業に応じたマーケティング予算と手法があり、スタートアップ企業や中小企業、あるいはニッチャーには、それぞれに応じたマーケティングや新規開拓の方法があります。企業の成長過程では、取り組みが異なるのは当然ですし、それを構築することが何より重要です。そのお手伝いをするのが私たちの使命です。そして成長すれば、その取り組みコストは回収できるはずです。サブ丸は年間運用で60万円あまりのコストがかかります。そのコストを回収し、さらなる飛躍をめざす企業にご利用いただきたいと考えています。

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