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伝わる文章の書き方

伝わる文章の書き方を実例で解説

伝わる文章の書き方
伝わる文章の書き方のポイントについて

はじめに 〜文章には法則がある〜

本記事では、人に内容を伝えやすい文章を書くためのポイントを紹介します。それは文章作成における心・技・体と構成です。いずれも3つのポイントとして解説します。

報告書や企画書、日報、さらには申し送りのちょっとしたメモなど、仕事の中で文章を書く機会はたくさんあります。読んだ人に意味が伝わりさえすれば、文章の役割は最低限クリアしているといえるでしょう。でも、上手な文を書けるにこしたことはありません。

そこで今回は文章作成に悩む方に向けて、上手な文章を書くためのポイントを紹介します。

文章は構造やコツさえ理解できれば、誰でも上達できます。ぜひこの記事を参考に、文章作成を苦手から得意にしてください。

まずは文章作成の資質があるかチェック!

作成の資質があるかチェック!
作成の資質があるかチェックしよう

Q1 あなたは次の文章を読んで、意味を完全に理解できますか?

例文A【MAによるリードナーチャリングは、これからのデジタルインサイドセールスに必要です。】

Q2 あなたは違和感を覚えずに次の文章を読めますか?

例文B

【マーケティング・オートメーション(MA)とは、人工知能などを用いて営業活動を自動化することで、メールやSNSなどで行う非対面式の営業活動を効率化します。そういったもののなかでも、見込み客の購買意欲を高める工程を効率化するためにも、MAは不可欠です。】

この2つの質問に、「いいえ」と答えた人は、文章作成の資質があります。悪い文を、たとえ感覚的だとしても、しっかりと判別する力を持っているからです。その判断を感覚ではなく論理的に行えるようになれば、上手い文章を作成できるようになります。

上手い文章とは正確で、なおかつ読みやすい文章のこと

まず、上手い文章とは何かというところから考えましょう。

文章は読んだ人に情報を伝えるための手段です。だから伝えたいことを相手が理解できれば、役割は十分に果たせています。しかし、頭をひねりながら内容を読み解く必要があると、相手はストレスを感じます。辞書を片手に英文を読むと、しんどくなるのと同じです。つまり、伝達性の正確さだけでなく、読みやすい文章が上手な文章なのです。

例文Aでも、「MA」、「リードナーチャリング」、「デジタルインサイドセールス」という、一般の方には馴染みのない言葉が3つも登場します。「MAによるリードナーチャリングは、これからのデジタルインサイドセールスに不可欠なんだ」と読んだ人がわかっても、MAやリードナーチャリングの意味を知らなければ、表面上の理解しかできません。

また、例文Bでは文中でMAなどの説明がされていますが、文法的な問題もあったりして、一読して理解するのは困難です。

例文A、Bはいずれも、書かれてある内容に間違いはありません。しかし、書き方に問題があるため、悪い文章になっているのです。

では、上手な文章を書くためにはどうすればいいのでしょうか。次の章から解説していきます。

● 文章は人に情報を伝達するための手段
● 整理されていない文章は読者にストレスを与える
● 情報伝達の正確性+読みやすい文章=上手な文章

上手な文章をつくる心・技・体

上手な文章をつくる心・技・体
上手な文章をつくる心・技・体がある

心 〜テーマ、何のために存在する文章なのか〜

文章を作成する前に心しておきたいのが「テーマ」です。テーマというと、少し難しく感じる人もいるでしょう。でも、実は単純です。「誰に」、「何の目的で」、「何を伝えるのか」。この3つが揃ったら、それがテーマになります。

自分だけで楽しむ日記やブログならともかく、ほとんどの文章は誰かに読まれるために存在します。同様に、報告や告知、共有など、その文章が書かれる理由も存在するでしょう。そして「伝えたい内容」も、もちろん存在します。上手な文章を作成するためには、書き始める前にこれら3つを整理し、明確にしておく必要があります。

技 〜技法、文章の最低限のマナー〜

技法といっても三島由紀夫や谷崎潤一郎などの文豪のような高度なテクニックは必要ありません。「てにをは」の適切な使用や主語と述語の関係など、小中学校で学ぶていどの技法を押さえておけば十分です。背伸びしたような冗長な表現は、かえって文章を読解しにくくします。

技法でもうひとつ注意したいのは、「表記揺れ」です。表記揺れとは、「揺れ」と「ゆれ」、「三」と「3」のようにひらがなと漢字が混在していることです。「スタッフ」と「社員」、「本」と「書籍」のように、特に意味もなく違う単語を用いるのも、厳密にいえば表記揺れに含まれます。このような揺れは読者を無意味に惑わす要因となるので避けましょう。

体 〜文体、ここの乱れが文章を乱す〜

「ですます」や「だ、である」で文章を揃えましょうということです。これも小学校で教わる基本ですね。また、一つの文章には一つの意味だけを持たせるようにします。例文Bでいうなら、

【マーケティング・オートメーション(MA)とは、人工知能などを用いて営業活動を自動化することで、メールやSNSなどで行う非対面式の営業活動を効率化します。】

ではなく、

【マーケティング・オートメーション(MA)とは、人工知能などを用いて営業活動を自動化することです。メールやSNSなどで行う非対面式の営業活動を効率化します。】

とします。

文章に関しては、一文の文字数にも注意したいところです。目安は一文につき80文字。長くとも120文字に収めます。短いと思うかもしれませんが、一文に一意味のルールを守れば、意外と80文字以内で収まります。

● 「誰に」「何の目的で」「何を伝えるのか」を明確にする
● ひらがなと漢字が混在する「表記揺れ」に気をつける
● 文調は「ですます」「だである」で揃える
● 一文には一つの意味だけを持たせる(一文につき80文字まで、最大120文字が目安)

文章の論理的なつなぎ方

文章の繋がり方とは
文章は繋げ方が大切

起承転結の「結」から書き始める

「短い文章は書けるが、長文は苦手」という人は多いでしょう。書いているうちに何を言いたいのかわからなくなったり、話があっちこっちに飛んでしまうことは珍しくありません。

文章を論理的につなぐには、構成を考えます。小学校で習う「起承転結」は代表的な構成パターンです。

もっとも、起承転結は小説や映画などストーリーに適した構成です。ビジネス文書をはじめ、情報伝達ツールとしての文章なら、結論(総論)から述べる書き方が適しています。例えば「お願いがあるんだけど……」と話を切り出されて、状況説明からいちいち話されると、「何を頼まれるんだろう?」と気になって仕方ありませんよね。冒頭で結論を提示することで読者はソワソワせず、腰を据えて文章を読み進めることができます。

全体的な構成は「結論」→「各論」→「結論」

文章の基本的な全体構成は「結論」→「各論」→「結論」です。「結論を2回言うの?」と思うかもしれませんが問題ありません。最初に提示した結論を各論で根拠付け、説得力を増強させてからもう一度述べることで、伝えたい内容を読者の記憶に刻みつけることができます。

文章の構成パターンは、書類の種類によって異なります。基本的なビジネス文書なら「結論」→「各論」→「結論」でOKですが、提案書や企画書の場合は結論の前に「序文(目的)」をつけるとよいでしょう。「この企画を提案します」と結論を述べる前に、何が目的でこの企画が生まれたのかを明確にして、相手の目線をこちらに揃えるのです。

各論の構成は縦横の2軸で整理する

各論の構成は縦と横の2軸で考えれば整理しやすいでしょう。

縦軸は各論が因果関係で直列になっている場合に適しています。問題と原因、原因と対策などの場合です。「だから、したがって、ゆえに」という順接、「つまり、要するに」という換言の接続詞でつながる文だと考えればわかりやすいでしょう。結論に向けて一直線に進めたいときは、縦軸の構成にすると書きやすくなります。

横軸は各論が並列する話題で構成されている場合に適しています。問題Aと問題B、原因Aと原因Bなどがある場合です。接続詞でいうなら、「そして、同様に、それから」など並列、「一方で、または」という対比などで結び付けられる文といえます。話題を次々と展開させたいときは、横軸の構成にするのがおすすめです。

● 結論から書き始めると読者は安心して読み進めることができる
● 文章の基本的な全体構成は「結論」→「各論」→「結論」
● 結論に向けて一本筋が通った文章なら、縦軸の構成
● 文章の中で話題を展開させたいときは横軸の構成

文章の掘りどころを嗅ぎ分けよう

文章の掘りどころを嗅ぎ分けよう
文章に掘りどころがある

文章を書いたことのある人に、「ここの掘り下げが足らない」、「ここの文章は不要だ」と言われたことがない人は存在しないのではないでしょうか。それぐらい、書きどころ、掘り下げどころの判断は難しいものです。

ザックリ書く部分、緻密に書く部分を見分ける際は、読み手の前知識を基準にします。

例として、「MAがデジタルインサイドセールスに重要だ」という文章を書くとします。読者がマーケティングの知識を持っている場合は、

【MAによるリードナーチャリングは、これからのデジタルインサイドセールスに必要です。】

という文章でよいでしょう。MAやリードナーチャリングの説明は蛇足になるからです。

一方、マーケティングと縁のない人に説明するとします。その場合は、

【マーケティング・オートメーション(MA)とは、人工知能などを用いて営業活動を自動化すること。メールやSNSなどで行う非対面式の営業活動において、特に見込み客の購買意欲を高める工程で効果を発揮します。そのためMAは、今後の非対面式の営業活動に欠かせません。】

という文章になります。MAの説明を文章に盛り込み、リードナーチャリングやデジタルインサイドセールスなど用語は日本語に置き換えています。

説明の上手な人は、相手の立場になって考えることが得意なのだと思います。相手の理解度や前知識の度合いを把握できるから、わかりやすい説明が可能なのです。つまり、キーボードを叩いたりペンを走らせるだけでなく、人に何かを説明するということも、文章上達の練習になるかもしれません。

● 掘り下げて書くべきポイントは、読み手の前知識を基準に判断する
● 読者の前知識が十分な場合は、過度な説明は不要
● 読者の前知識が不十分な場合は、なるべく説明を盛り込んだり、表現を置き換える

文章上達の効果的なトレーニング

文章のトレーニング方法
文章上達のトレーニングとは

人の文章を手直ししてみる

人が書いた文章を手直しするのも文章上達の効果的なトレーニングです。「この文章はなぜ読みやすいのか」「なぜ読みにくいのか」を分析しながら読むことで、自分が作成する際の参考にします。また、文章の掘りどころを見極める力も養えるでしょう。

もし周囲にあなたと同じように文章の練習をしている人がいれば、お互いに添削してみましょう。いなければ自分の書いた文章を寝かせてから読み返します。2、3日寝かせるだけでも他人が書いたように感じられて、客観的な添削が行なえます。

活字に触れる習慣をつける

書籍や新聞、フリーペーパーなど、活字を読むことも文章上達の訓練になります。特に意識して読みたいのが新聞です。新聞記事は限られた文字数の中で、伝えるべきことを余さず、正確に、それでいて読みやすい文章で作成されています。いわばこれ以上ないほど無駄を削ぎ落とした文章といえます。ぜひ参考にしましょう。

書籍や雑誌の場合は、読んだ内容を200文字〜400文字に要約してみましょう。頭に浮かんだ感想や考えをまとめて、紙に書き記すことは効果的な訓練になります。

● 手直しすることで文章作成能力は向上する
● 自分の作品は2、3日寝かせると客観的に読み返せる
● 活字に触れてインプットすることも大事
● 特に新聞記事は、無駄のない文章の手本となる

まとめ

文章作成スキルに関する情報は、出版物やwebにも溢れています。それだけ奥の深い世界といえるでしょう。ただ、ひとつだけいえるのは、上達には練習あるのみということです。ノウハウを学んで頭では理解しても、実践できるとは限りません。本記事の総括として上手な文章を書くためのチェックポイントを次にまとめるので、練習時の参考にしてください。

□ 情報の正確な伝達と読みやすさを意識する
□ 「誰に」「何の目的で」「何を伝えるのか」を明確にする
□ ひらがなと漢字の混在など、表記揺れに注意する
□ 文調は「ですます」「だである」で揃える
□ 一文には一つの意味だけを持たせる(一文につき80文字まで、最大120文字が目安)
□ 結論から書き始める
□ 話題の直列・並列を考慮した構成にする
□ 読者の前知識を基準に説明や補足をする

なお、今回は主にビジネス文書など「堅めの文章」を対象としています。ブログなど「柔らかめの文章」の場合はまた違ったスキルが必要です。それについてはまたの機会に紹介したいと思います。

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「この価格で本当にオウンドメディができるんですか?」「サブ丸は安価ですね。コンサルが入るのと比較できませんが、一般的な費用の1/4ぐらいじゃないですか」このサービスをローンチする前に相談したマーケティング&コンサルタント会社の担当者から聞いた言葉です。サブ丸はサービス内容と比較して安価かもしれませんが「私たちは値段を売っているのではない。サービスを提供しているのだ」と信念を持って取り組んでいます。大企業はその企業に応じたマーケティング予算と手法があり、スタートアップ企業や中小企業、あるいはニッチャーには、それぞれに応じたマーケティングや新規開拓の方法があります。企業の成長過程では、取り組みが異なるのは当然ですし、それを構築することが何より重要です。そのお手伝いをするのが私たちの使命です。そして成長すれば、その取り組みコストは回収できるはずです。サブ丸は年間運用で60万円あまりのコストがかかります。そのコストを回収し、さらなる飛躍をめざす企業にご利用いただきたいと考えています。

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