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「広く知らせる」と「深くつながる」は何が違う?マスマーケティングとコミュニティマーケティングの違いと、併用で成果を出す企業事例5選

テレビCMや大規模なWeb広告で一気に知名度を上げる方法もあれば、SNSやファンサイトで顧客とじっくり対話を重ねる方法もあります。最近は「コミュニティマーケティング」という言葉を耳にする機会が増え、「従来のマスマーケティングと何が違うのか」「自社はどちらに力を入れるべきか」と迷っている担当者の方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、両者は「どちらが優れているか」ではなく、担う役割が違う手法です。マスマーケティングは広く知らせるための手段、コミュニティマーケティングは深くつながるための手段です。そして成果を出している企業の多くは、この二つを組み合わせています。

この記事では、両者の違いを7つの視点で比較したうえで、メリット・デメリット、使い分けの判断基準、そして実際に両方を組み合わせている企業の公式事例5件を紹介します。コミュニティマーケティングそのものの全体像を先に押さえたい方は、コミュニティマーケティングの基礎と最新事例をまとめた解説もあわせてご覧ください。

目次

マスマーケティングとコミュニティマーケティングの基本的な違い

二つの手法の最も大きな違いは、「誰に、どのような向きでメッセージを届けるか」というコミュニケーションの構造にあります。マスマーケティングは「企業から大勢へ」の一方向、コミュニティマーケティングは「企業と顧客」「顧客同士」の双方向・多方向の対話が中心です。この違いが、目的や評価指標、予算の使い方の差となって表れます。

マスマーケティングとは「広く告げる」手法

マスマーケティングは、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌といったマスメディアや、交通広告、Webのディスプレイ広告・動画広告などを通じて、不特定多数の消費者に同じメッセージを広範囲に届けるアプローチです。

主な目的は、ブランドや商品の認知を短期間で広げることです。新商品の発売時や、新しい市場に参入するときなど、「まず知ってもらう」ことが最優先の場面で力を発揮します。

コミュニティマーケティングとは「深くつながる」手法

コミュニティマーケティングは、特定の商品やブランド、価値観に共感する人が集まる「コミュニティ」を基盤にしたアプローチです。企業はファンサイトやイベント、SNSグループなどの場をつくり、メンバーとの対話を重ねながら長期的な関係を育てていきます。

目的は短期的な売上よりも、顧客ロイヤルティの醸成やLTV(顧客生涯価値)の向上にあります。顧客のリアルな声を商品開発に生かしたり、熱量の高いファンが自発的に発信するUGC(ユーザー生成コンテンツ)や口コミを生み出したりすることも重要なゴールです。ファンを起点に事業を伸ばす考え方は、ファンベースマーケティングとも深く重なります。

最大の違いは「1対多」か「多対多」か

マスマーケティングは、企業が主役の「One to Many(1対多)」のコミュニケーションです。講演者が壇上から大勢の聴衆に話しかけるイメージで、受け手一人ひとりの反応を直接知ることは難しくなります。

一方、コミュニティマーケティングは、顧客も主役になる「Many to Many(多対多)」のコミュニケーションです。参加者が円になって意見を交わすワークショップのようなもので、企業と顧客だけでなく顧客同士の会話も生まれ、そこから新しいアイデアや使い方が見つかることもあります。

最新データで見る広告市場の変化:なぜ今「違い」を押さえるべきか

電通が2026年3月に発表した「2025年 日本の広告費」によると、2025年の日本の総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)で、4年連続で過去最高を更新しました。このうちインターネット広告費は4兆459億円(同110.8%)となり、総広告費に占める構成比が50.2%と初めて半数を超えています。一方、新聞・雑誌・ラジオ・テレビのマスコミ四媒体広告費は2兆2,980億円(同98.4%)で、ほぼ横ばいでした。

ここで押さえておきたいのは、「広告費がデジタルに移った=コミュニティ型に移った」わけではないという点です。SNS広告や動画広告も、多くは大勢に同じメッセージを届ける「1対多」の発信であり、役割としてはマスマーケティングに近いものです。また、マスコミ四媒体にも依然として2兆円を超える予算が投じられており、「広く知らせる」手段の重要性は変わっていません。

広告の出稿先が多様化し、生活者が情報を取捨選択するようになった今だからこそ、「広く知らせる施策」と「深くつながる施策」を意識的に分けて設計し、両者をつなぐ視点が求められています。

7つの視点で比較|マスマーケティングとコミュニティマーケティング

基本的な考え方の違いを踏まえ、7つの視点から両者を比較してみましょう。自社の課題と照らし合わせながら読むと、どちらを軸にすべきかが見えやすくなります。

比較表:マスマーケティングとコミュニティマーケティングの違い

比較項目マスマーケティングコミュニティマーケティング
① アプローチ対象不特定多数(潜在顧客・一般消費者)特定の興味・関心を持つ人(既存顧客・ファン・見込み顧客)
② コミュニケーション一方向(企業 → 消費者)双方向・多方向(企業 ↔ 顧客、顧客 ↔ 顧客)
③ 主な目的認知拡大、短期的な販売促進顧客ロイヤルティ向上、LTV向上、UGC・口コミの創出、商品改善
④ 主なKPIリーチ数、インプレッション数、認知率、CPA、クリック率アクティブ率、投稿・コメント数、NPS、継続率、UGC数
⑤ コスト構造メディア出稿費・制作費が中心運営人件費、プラットフォーム費用、イベント費用が中心
⑥ 効果の持続性短期的(出稿を止めると効果が薄れやすい)長期的(関係性が企業の資産として蓄積される)
⑦ 信頼構築広告として受け止められ、深い信頼にはつながりにくい対話を通じて信頼を築きやすい(運営の質に左右される)

対象・目的・KPIの違い(①〜④)

マスマーケティングは「まだ自社を知らない人」へ、コミュニティマーケティングは「すでに自社を知っている人、関心を持ち始めた人」へのアプローチと考えると整理しやすくなります。

評価指標も大きく異なります。マスマーケティングでは「どれだけ多くの人に届いたか(リーチ)」「広告費に対してどれだけ成果があったか(CPA)」といった数値で、比較的短い期間の効果を測ります。一方のコミュニティマーケティングでは、「どれだけ主体的に関わってくれたか(アクティブ率・投稿数)」「他者に薦めたいと思っているか(NPS)」など、関係性の深さを示す指標が重視されます。関係の深さをどう捉えるかは、顧客エンゲージメントの考え方が参考になります。

コスト構造と効果の持続性の違い(⑤・⑥)

マス広告は効果が早く表れる反面、まとまった出稿費がかかり、出稿を止めると効果も薄れていく「フロー型」の投資です。対してコミュニティは、立ち上げから成果が見えるまでに時間がかかりますが、一度築いたファンとの関係は「ストック型」の資産として積み上がり、長期的に事業を支えてくれます。

ただし、コミュニティにもコストがかからないわけではありません。運営担当者の工数、イベント開催費、投稿の見守り(モデレーション)など、継続的な人的投資が必要です。「広告費がかからないから安い」と考えて始めると、運営が続かずに失速する原因になります。

メリット・デメリットから考える使い分けの基準

両者には得意なことと不得意なことがあります。企業の成長フェーズ、扱う商材、マーケティングの目的によって、どちらに軸足を置くべきかが変わります。

マスマーケティングが向いている場面

マスマーケティング最大の強みは、圧倒的なリーチ力と即効性です。

  • メリット
    • 短期間で大規模な認知を獲得できる
    • 新商品や新サービスの発売を大々的に告知できる
    • 市場でのブランドの存在感を一気に高められる
  • デメリット
    • まとまった広告予算が必要になる
    • ターゲットを細かく絞りにくく、関心のない層にも届く
    • 一方向の発信のため、顧客との深い関係は築きにくい

たとえば、全国に流通する食品・飲料の新商品を発売するときや、新ブランドを短期間で市場に浸透させたいときには、マスマーケティングが有効です。「この商品、見たことがある」という状態を素早くつくれるため、店頭での選ばれやすさにもつながります。

コミュニティマーケティングが向いている場面

コミュニティマーケティングの真価は、顧客との深く長期的な信頼関係の構築にあります。

  • メリット
    • 顧客ロイヤルティを高め、継続購入やLTVの向上につながる
    • 顧客のリアルな意見を集め、商品開発やサービス改善に生かせる
    • 熱量の高い口コミやUGCが生まれ、広告よりも信頼されやすい情報として広がる
  • デメリット
    • 成果が出るまでに時間がかかり、中長期の視点が欠かせない
    • 運営には専門的なスキルと人・時間のリソースが必要
    • ネガティブな意見が広がる炎上リスクへの備えが必要

熱心なファンを持つD2Cブランド、導入後の活用支援が重要なBtoBのSaaS、趣味性の高いアウトドア用品や嗜好品などは、コミュニティマーケティングと相性の良い商材です。顧客と一緒にブランドを育てていく感覚が、他社には真似しにくい強みになります。ファンの推奨を広げる考え方はアドボカシー・マーケティング、口コミを起点にした施策はクチコミマーケティングの解説も参考になります。

判断に迷ったときの3つの問い

どちらに軸足を置くべきか迷ったときは、次の3つを自問してみてください。

  1. 今の最大の課題は「知られていないこと」か、「選ばれ続けないこと」か
    前者ならマス寄り、後者ならコミュニティ寄りの施策が優先です。
  2. 売上の多くを支えているのは新規顧客か、リピーターか
    リピーターの比重が大きいほど、既存顧客との関係づくりへの投資効果が高くなります。
  3. 顧客同士が語り合いたくなるテーマがあるか
    使い方の工夫、趣味、専門知識など「話したくなること」がある商材ほど、コミュニティが育ちやすくなります。

公式事例で見る|マスとコミュニティを組み合わせる企業5選

ここからは、マスとコミュニティの両方を生かしている企業の取り組みを、各社の公式情報をもとに紹介します。業種も規模も異なりますが、「広く知らせる場」と「深くつながる場」を役割分担させている点は共通しています。

事例1:カゴメ|ファンサイト「&KAGOME」でマス発信を補う

カゴメは2015年4月15日、「みんなとカゴメでつくるコミュニティ」をテーマにしたファンコミュニティサイト「&KAGOME」を開設しました。会社情報や商品情報を発信する従来のコーポレートサイトとは別に、掲示板、レシピ共有、投票形式のコーナー、社員が直接情報を届ける「カゴメ便り」、工場見学やファン限定イベントの案内などを設け、双方向のコミュニケーションを重ねる場として位置づけています。

同社はCMやWeb動画で広く発信する一方で、コミュニティでは商品の感想やレシピを通じた継続的な対話を担わせています。マスで認知を取り、コミュニティで愛着を深めるという役割分担の好例です。日用品や食品のように単価が低く、購入頻度の高い商材でも、ファンとの対話の場を持つ意義があることを示しています。

事例2:ワークマン|ファンの声で商品を磨き、発表会で一気に広げる

ワークマンは、キャンプ、釣り、ゴルフなど「利用シーン」ごとに熱心なファンを公式アンバサダーとして迎えています。2022年7月のアンバサダー追加募集の公式発表によると、当時のアンバサダーは45名。アンバサダーは製品開発に参画しており、同社は提案をほぼそのまま取り入れた製品が発信効果も相まってヒットしていると説明しています。

特徴的なのは、アンバサダーと金銭関係を持たず、欠点の指摘も含めて自由に発信してもらっている点です。同社は、率直な投稿がフォロワーからの信頼を高めると述べ、指摘された点を翌年の改良版に反映した例も紹介しています。こうして磨き込んだ製品を、大規模な新製品発表会で広く発信する流れは、コミュニティで磨いてマスで広げる型の代表例と言えます。

事例3:LEGO|ファンの投票で選ばれたアイデアを世界向けの製品に

LEGOのファン参加型プラットフォーム「LEGO Ideas」では、ファンが自作のセットのアイデアを投稿し、他のファンが支持を表明します。公式の説明によると、1つのアイデアが1万人のサポーターを集めると製品化の検討対象となり、実際に製品化された場合、考案者には純売上の1%が支払われます。

コミュニティの支持という「お墨付き」を得たアイデアが公式製品として世界中で販売されるこの仕組みは、需要の見極めと販売時の話題づくりを同時に実現しています。考案者やファンの物語そのものが製品を伝えるストーリーになる点も、マス向けの発信に生かしやすいポイントです。

事例4:Apple|ユーザーの写真をビルボード広告に起用

Appleは、iPhoneで撮影されたユーザーの写真を広告に起用する「Shot on iPhone」の取り組みを続けています。2019年1月にApple Newsroomで告知された「Shot on iPhone Challenge」では、SNSのハッシュタグやメールで世界中から作品を募集。審査で選ばれた10作品を、一部都市のビルボード、Apple Store、オンラインで紹介しました。

注目したいのは、応募作品の利用範囲を募集要項で明示し、ビルボードなどに採用された撮影者にはライセンス料を支払うと定めている点です。ユーザーの作品をマス広告に使う際は、権利と対価のルールを先に決めておくことが、ファンの信頼を損なわないための前提になります。

事例5:スノーピーク|28年以上続くユーザーとのキャンプイベント

アウトドアブランドのスノーピークは、ユーザーとスタッフが一緒にキャンプをするイベント「Snow Peak Way」を1998年から続けています。公式サイトによると、社員が40名ほどだった頃に始まった手づくりのイベントで、2026年で29年目。2026年は全国11会場で開催が予定されました。夜には焚火を囲んでユーザーとスタッフ、ユーザー同士が語り合う「焚火トーク」が恒例となっています。

派手な広告よりも「一緒に過ごす時間」を重ねることでファンとの関係を育ててきた、コミュニティを軸にしたブランドづくりの例です。大規模な広告予算がなくても、継続できる接点を持つことが長期的な強みになることがわかります。

マスとコミュニティを組み合わせる3つの型

事例からもわかるように、これからは「マスか、コミュニティか」の二者択一ではなく、両者を組み合わせて相乗効果を狙う設計が有効です。代表的な3つの型を紹介します。

型1:マスで集めてコミュニティで育てる【認知→育成】

最も取り組みやすいのがこの型です。テレビCMや大規模なWeb広告で認知を広げ、興味を持った人を公式サイトやSNS、会員制のコミュニティへと誘導します。コミュニティでは使い方の情報やイベント、顧客同士の交流を通じて理解を深めてもらい、少しずつファンへと育てていきます。

広告の最後に会員登録やコミュニティ参加の導線を用意しておくだけでも、「見て終わり」だった接点を、継続的な関係の入口に変えられます。カゴメのように、広く届ける発信と、深く関わる場を分けて設計するのがポイントです。

型2:コミュニティで磨いてマスで広げる【共創→拡大】

まずコミュニティという限られた場で、顧客と一緒に商品やサービスを磨き上げます。アイデアを募ったり、試作品を試してもらったりして完成度を高めた商品を、満を持して広く告知する型です。

この型の強みは、商品が「顧客のお墨付き」を得ていることです。開発に関わったファンの想いや開発の裏側を広告のストーリーに使えば、一般的な新商品告知よりも共感を得やすくなります。ワークマンのアンバサダー共同開発やLEGO Ideasは、この型の実例です。

型3:コミュニティ発の熱量をマスで可視化する【UGC活用】

コミュニティが育つと、写真やレビュー、使い方の工夫といったUGCが自然に生まれます。こうしたファンの熱量を、マス広告の素材として活用するのがこの型です。

顧客が撮影した写真を交通広告に使う、利用者の体験談をCMのストーリーにするなど、第三者であるファンの声は企業の自己評価よりも説得力を持ちます。ただし、Appleの事例のように、利用範囲や対価、クレジット表記などのルールを事前に明示し、許諾を得ることが欠かせません。インフルエンサーや顧客の発信を広告に使う際の考え方は、インフルエンサーマーケティングの解説もあわせて確認しておくと安心です。

組み合わせを成功させるための実践ポイント

マスとコミュニティを連携させるうえで、つまずきやすいポイントと対策を整理します。

  • KPIを施策ごとに分けて設定する:マス施策は認知率やリーチ、コミュニティ施策はアクティブ率や継続率など、同じ物差しで比べないことが大切です。コミュニティの成果を短期の売上だけで判断すると、育つ前に打ち切ってしまいがちです。
  • メッセージの一貫性を保つ:広告で語るブランドの約束と、コミュニティで顧客が体験する中身がずれると、かえって不信感につながります。
  • 部署間で顧客の声を共有する:広告を担当する部署と、コミュニティやカスタマーサクセスを担当する部署が、顧客の声や反応を定期的に共有する仕組みをつくりましょう。
  • 運営ルールと炎上への備えを先に決める:投稿ガイドライン、ネガティブな意見への対応方針、UGC利用の許諾ルールは、立ち上げ前に整えておくことが重要です。

まとめ:「拡声器」と「対話の場」を役割分担させる

ここまでの内容を整理すると、次のように考えることができます。

  • マスマーケティングは、「広く、早く」認知を取るための拡声器
  • コミュニティマーケティングは、「深く、長く」関係を築くための対話の場

インターネット広告費が総広告費の半分を超えた今も、マスコミ四媒体には2兆円規模の投資が続いています。広く知らせる手段と深くつながる手段は、対立するものではありません。自社の課題が「知られていないこと」なのか「選ばれ続けないこと」なのかを見極め、目的とフェーズに応じて使い分け、つなげていくことが成果への近道です。

まずは、自社の売上を支えている顧客は誰か、その人たちと継続的に対話できる場があるかを確認するところから始めてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. スタートアップや中小企業は、どちらから始めるべきですか?

A. 一般的には、比較的少ない予算で始められ、初期顧客の声を直接聞けるコミュニティマーケティングから始めるのがおすすめです。熱量の高い初期ファンの意見は、商品改善や事業の方向性を固める材料になります。ただし、資金調達後などに短期間で市場シェアを取りに行くフェーズでは、マスマーケティングも有力な選択肢になります。

Q. BtoBとBtoCで、向いている手法に違いはありますか?

A. 傾向は異なります。BtoBは顧客単価が高く検討期間が長いことが多いため、導入企業同士が情報交換できるユーザー会など、時間をかけて信頼を築くコミュニティ施策が特に有効です。BtoCは商品の価格帯や購入頻度によりますが、認知を広げるマス施策と、リピートやファン化を促すコミュニティ施策を組み合わせるケースが多く見られます。

Q. マス広告の予算がなくても、コミュニティマーケティングだけで成果は出ますか?

A. 成果を出すことは十分に可能です。SNSやオウンドメディア、イベントを活用し、質の高い情報発信と丁寧な対話を続ければ、口コミやUGCを通じて認知を広げられます。スノーピークのように、ユーザーとの接点を長く続けること自体がブランドの強みになる例もあります。ただし、マス広告を併用した場合と比べると、認知の広がり方は緩やかになる傾向があります。

Q. コミュニティの成果はどのような指標で測ればよいですか?

A. 会員数だけでなく、一定期間内に投稿やコメントなどの行動をした会員の割合(アクティブ率)、継続率、NPS、コミュニティ参加者と非参加者の購入頻度の差などを組み合わせて見るのが一般的です。マス施策の指標とは分けて設定し、半年〜1年といった中長期で推移を追うことをおすすめします。

Q. 2つの戦略を連携させる際の注意点は何ですか?

A. 最も重要なのは部署間の連携です。広告を担当する部署と、コミュニティを担当する部署が、KPIやターゲット顧客の情報を共有し、一貫したメッセージを発信できる体制を整えることが欠かせません。定期的に顧客の声や成功事例を共有する場を設けるとともに、UGCを広告に使う場合は、利用範囲や対価などのルールを事前に明示して許諾を得るようにしましょう。

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