AIを使えば、見た目の整ったランディングページ(LP)は誰でも数時間で作れるようになりました。だからこそ成果を分けるのは、何をどの順番で見せるかという「設計」と、その会社にしかない「一次情報」です。
設計の引き出しを増やす一番の近道は、優れたLPをたくさん見て、型として分解することです。本記事では、国内50件・海外50件の計100件のLPを、手法・目的別の10カテゴリに分けて紹介します。
各LPには「どこを見ればいいか」を一行で添えました。制作中の参考資料として、またクライアントへの提案時の事例集として、そのまま使える形にまとめています。
この100選の使い方
100件は「何を学べるか」で10のカテゴリに分け、各カテゴリに国内5件・海外5件を収めています。気になるテーマから読んでも構いません。
各LPの見方
各テーマの一覧表には、LP名(公式ページへのリンク)、国内か海外か、業種、注目ポイントを載せています。注目ポイントは「そのページで真っ先に観察してほしい箇所」です。ページ全体を眺めるより、その一点を自社の案件に置き換えて考えると学びが深くなります。
閲覧時の注意
- LPやサービスサイトは頻繁に改修されます。リンク先は2026年10月時点の公式ページですが、閲覧時にはデザインや内容が変わっていることがあります。
- 海外ページは、日本語版に自動で切り替わる場合があります。オリジナルを見たいときは英語版(US版)を選んでください。
- 本記事はデザインや構成の研究を目的とした紹介です。コピーや画像をそのまま流用せず、「型」として参考にしてください。
ファーストビューとキャッチコピーで心をつかむLP10選
ファーストビュー(FV)の役割は、「自分に関係がある」と3秒で思わせることです。ここで紹介する10件は、見出し一行とサブコピー、CTAボタンの3点だけで、誰に何を約束するのかを言い切っています。
この10選から学べること
- 見出しは「機能」ではなく「変化」を書く。何ができるかより、使うと何が楽になるかを一行で示します。
- FVのCTAは1つに絞る。選択肢を並べると、どれも押されにくくなります。
- 数字は大きく、条件は近くに置く。料金や実績を見せるなら、注記まで同じ視界に収めると誤認も防げます。
ストーリーで共感と納得を生むLP10選
価値が一言で伝わらない商材は、物語で納得してもらうのが近道です。ここで紹介する10件は、つくり手の想い、開発の経緯、使う人の暮らしを順番に語り、読み終えたときに「買う理由」が自然に揃う構成になっています。
この10選から学べること
- 物語は「課題 → 出会い → 変化」の順で組み立てる。商品が登場するのは、読者が課題に共感した後です。
- 語り手を明確にする。つくり手、使い手、第三者のうち、誰の言葉で語るかで説得力が変わります。
- 読み物でも、行動の入口はこまめに置く。話の区切りごとに小さなCTAを置くと、読み終える前の離脱を防げます。
- 取材で集めた一次情報が最も生きる型です。インタビュー記事をLPの中核に据える提案と相性の良いカテゴリです。
事例・お客様の声で信頼を積み上げるLP10選
比較検討で最後に効くのは、「自分と似た誰かがうまくいった」という証拠です。ここで紹介する10件は、導入社数やロゴ、業種別の事例、具体的な数値入りの声を、読者が自分ごとにできる形で並べています。
この10選から学べること
- 事例は「業種・規模・課題」で探せるようにする。読者は自分に近い1件を探しています。
- 声には実名・顔写真・具体的な数字を添える。匿名の「満足しています」より、条件のそろった1件の方が信頼されます。
- 「No.1」「満足度◯%」は根拠を同じ画面に示す。景品表示法の観点から、調査主体・対象・時期の明記が欠かせません。
- SNS投稿やモニターの声を転載するときは、依頼や提供の有無を確認し、広告である旨を表示します(ステマ規制)。
動画や動きで「体験」を届けるLP10選
質感や使い心地は、文章より動きの方が早く伝わります。ここで紹介する10件は、映像や360度ビュー、切り替えタブや診断クイズを使って、ページの中で「試してもらう」ことに成功しています。
この10選から学べること
- 動きは「理解を助けるところ」だけに使う。装飾目的のアニメーションは、表示速度と可読性を下げます。
- ヒーロー動画は軽量化を最優先にする。LCP(最大要素の表示時間)が悪化すると、見られる前に離脱されます。
- 音声なしでも伝わるよう、字幕やテキストを重ねる。モバイルでは多くの人が音を出さずに見ています。
- 動画を使わなくても、画像の切り替えや比較スライダーなど軽いインタラクションで同じ効果を狙えます。
料金・プランの見せ方で迷わせないLP10選
申込み直前の離脱で多いのが、「結局いくらかかるのか」が分からないケースです。ここで紹介する10件は、プラン数を絞る、おすすめを示す、シミュレーターで試算させるといった工夫で、料金の不安を先回りして解消しています。
この10選から学べること
- プランは3つ前後に絞り、真ん中をおすすめにする。選択肢が多いほど、決断は先送りされます。
- 「自分の場合はいくらか」を試算させる。シミュレーターは料金の不安を消し、そのまま申込みにつながります。
- 料金表の近くにFAQを置く。解約条件や追加費用など、聞きにくい疑問ほど先に答えておきます。
- 二重価格や「今だけ」の表示は、根拠と期間を明記する。景品表示法の有利誤認に注意が必要です。
申込みボタンとフォームで最後のひと押しをするLP10選
LPの成果は、最後のフォームで決まります。ここで紹介する10件は、見積もりや診断をゲーム感覚で進めさせる、入力項目を最小限にする、無料体験から始めさせるなど、申込みの「重さ」を軽くする工夫が詰まっています。
この10選から学べること
- CTAの文言は「何が起きるか」を書く。「送信」より「無料で見積もる」「30秒で診断する」の方が押されます。
- 入力項目は最小限にし、必須でない項目は後回しにする。1項目減らすだけで完了率が上がることは珍しくありません。
- 長いフォームはステップに分け、進捗を見せる。ゴールが見えると途中離脱が減ります。
- 申込みの選択肢を「重さ」で分ける。資料請求・無料相談・申込みなど、温度感に合った入口を用意します。
スマホ・SNS世代に届く短尺LP10選
SNS広告から来た人は、縦長の文章をじっくり読みません。ここで紹介する10件は、1画面1メッセージ、親指で押しやすいボタン、SNSと同じ温度感のコピーで、スマホの「ながら見」に合わせた設計になっています。
この10選から学べること
- 1画面に1メッセージ。スクロールやスワイプのたびに、一つのことだけを伝えます。
- 広告クリエイティブとLPのトーンをそろえる。動画広告から来た人が、別のサイトに来たと感じないようにします。
- CTAは画面下部に追従させ、親指の届く位置に置く。
- スワイプ型はスライドごとの到達率を測れるのが強み。どこで離脱しているかが分かり、改善の打ち手を絞れます。ただし、公開されている改善事例の多くはツール提供会社によるものです。
ブランドの世界観で魅せるLP10選
価格や機能では比べられたくない商材は、世界観で選ばれる必要があります。ここで紹介する10件は、写真のトーン、余白、書体、言葉づかいまで一貫させ、ページに入った瞬間にブランドの空気を感じさせます。
この10選から学べること
- トーンを決めてから素材を集める。写真・書体・コピーの基準を先に言語化すると、世界観がぶれません。
- 説明を減らし、余白に語らせる。世界観型では、情報量より一貫性が信頼をつくります。
- それでも購入の導線は明確にする。美しさを優先しすぎて、CTAが見つからないLPは少なくありません。
- 撮影とコピーの質が直接成果を左右する型です。撮影・取材込みの上位プランを提案しやすいカテゴリです。
BtoB・SaaSで問い合わせを増やすLP10選
BtoBのLPは、読む人と決める人が違います。ここで紹介する10件は、現場担当者に響く「業務がどう楽になるか」と、決裁者が気にする「費用対効果・セキュリティ・導入の手間」を、一枚の中で両立させています。
この10選から学べること
- CTAを温度感で分ける。「資料ダウンロード」「デモ予約」「無料トライアル」を並べ、検討段階に合わせて選ばせます。
- 決裁者向けの情報を用意する。セキュリティ認証、導入の流れ、サポート体制は、社内稟議の材料になります。
- 製品画面を見せる。抽象的なイラストより、実際の管理画面のほうが「使えそうか」を判断しやすくなります。
- ホワイトペーパーや導入事例集など、ダウンロード資料をLPとセットで設計すると、リードの質と量を両立しやすくなります。
採用・教育・地域など、目的別に学べるLP10選
LPの目的は販売だけではありません。応募、受講、移住、寄付など、ゴールが変われば見せ方も変わります。ここで紹介する10件は、「ここで働く・学ぶ・暮らす自分」を想像させることに力を注いでいます。
この10選から学べること
- 「主人公」を読者自身にする。採用なら働く姿、教育なら学んだ後の姿、地域なら暮らしの一日を描きます。
- 立場別に入口を分ける。受験生と保護者、求職者と紹介者など、同じページを見る人の目的は一つではありません。
- 生の声が最大の説得材料になる。社員・在学生・移住者へのインタビューは、取材ライティングの力が直接生きる領域です。
- 大学のオープンキャンパスや自治体の移住施策など、毎年更新されるLPは、テンプレート化と更新運用をセットで提案できます。
まとめ|優れたLPに共通する5つの法則
手法も業種もばらばらな100件ですが、成果を出しているLPには共通点があります。それは「誰に、何を約束し、次に何をしてほしいか」が、どの画面でもぶれていないことです。
100選に共通する5つの法則
- 約束は一つに絞る。FVで伝えるベネフィットは一つだけです。
- 証拠は読者に近いものを選ぶ。業種・規模・悩みが近い事例ほど効きます。
- 不安は先回りして消す。料金、解約、導入の手間は、聞かれる前に答えます。
- 行動の入口は温度感で分ける。資料請求から申込みまで、段階に合った入口を用意します。
- 公開後も直し続ける。紹介したLPの多くは、継続的な改修で今の形になっています。
制作・提案で使うときのチェックリスト
- ・案件の課題に合うカテゴリを選び、国内・海外から2〜3件を参考事例として提示する
- ・参考LPの「注目ポイント」を、クライアントの商材に置き換えて説明する
- ・FVの見出しを「機能」ではなく「変化」で書けているか確認する
- ・事例・お客様の声に、実名・数値・根拠がそろっているか確認する
- ・「No.1」・比較・二重価格・SNS転載の表示が、景品表示法とステマ規制に沿っているか確認する
- ・スマホで、CTAが親指の届く位置にあるか確認する
- ・ヒーロー画像や動画が、表示速度を落としていないか確認する
- ・公開後の計測(GA4・ヒートマップ)と改善の進め方を、提案に含める
優れたLPは、見るたびに新しい発見があります。この100選を、案件ごとに読み返す「引き出し」として活用してください。
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